オウム死刑囚の執行から1日。テレビ各局の番組表を見ると「オウム」の文字さえない。死刑執行もいっとき報じられたが、テレビ世界では消費の対象としてすでにして過去のものなのだろう。新聞各紙は大きく報じているが、これも今日まで。事件から2…
拉致問題は相手があるから「やってる感」の演出には限界がある。オウム死刑囚は「権力の手のひら」にあるので、執行すれば総裁選前に「強い安倍」を示すことができる。かくて法務官僚を通じて「赤坂自民亭の女将」上川法相に執行起案書が届けられた。
死刑制度やオウム死刑囚の麻原彰晃以外の執行の是非については議論がある。しかし7月6日の執行時もそうだが、手続き開始をメディアにリークする安倍政権は、国際人権基準に照らしても、異様、異常だ。
特定の人間を「生産性がない」と切り捨てる杉田水脈議員の浅薄な「思想」もどきの人権攻撃を無視できないのは、それがナチズムの優性思想による抹殺の歴史に通底しているからだ。実際に7万人の障害者が殺害され、10万人以上の同性愛者が逮捕された。この日本に起きている異常を軽視してはならない。
「コメントできない」(杉田議員)とは笑止千万。「語るに落ちる」ことさえできない愚劣だ。自民党思想のメインストリートでしょう。参議院法務委員会で性暴力問題の参考人招致に自民党が消極的だった本音も、山口敬之元TBS記者問題が取り上げら…
執行された麻原死刑囚の遺体はどうなるのか。直前に本人の意向を聞くと、遺体は妻ではなく四女のもとにと語ったという。本人の意向だというのだが、意思を示した根拠を示せるのだろうか。四女を引き受けている滝本太郎弁護士に電話したら「ノーコメント」でした。
<オウム事件>法相、死刑執行「慎重にも慎重な検討重ねた」
麻原彰晃=松本智津夫死刑囚の刑の執行には2つの条件があった。(1)「強い法務大臣」具体的には後藤田正晴のような存在。SPが生涯つくことに耐えられる精神力だ。(2)後世の検証に耐えうる精神鑑定。上川陽子法相はこの2条件をクリアしていない。しかも異常な7人執行。政治判断だろう。
麻原彰晃らオウム死刑囚7人を死刑 「安倍疑惑潰し?タイミングに疑問」有田芳生氏
被害者家族や被害者のなかにも麻原彰晃の執行はあっても、残りの死刑囚については「生きて償え」という人たちがいました。大韓航空機を爆破した金賢姫は死刑判決を受けましたが、減刑され、北朝鮮批判をする役割を担わされました。同じようにカルト被害を防止する課題が彼らにはあったのです。