南北首脳会談、歓迎ムード一色になっているので、釘を刺しておく。「これで戦争が遠のいた」と大歓迎されたのが、1938年の「ミュンヘンの宥和」。ヒトラーに譲歩した英仏首脳は喝采を浴びたが、1年後には第二次大戦勃発、ナチスによるユダヤ人…
金正恩、文在寅、共同宣言に署名し共同発表。「朝鮮半島の非核化」は言っても、北朝鮮の非核化の明言なし。宥和ムードと民族統一の夢のみが先行し、大きな展開はない。過大評価は禁物だ。
テレビによるイメージ操作の怖さ。にこやかな金正恩も、ヒトラーと同じ独裁者であり、自分の権力を放棄してまで北朝鮮を民主化しようとは思っていない。この当たり前の指摘すら批判されてしまう大衆社会の病理。
北朝鮮には拉致被害者がいる。今日笑顔をふりまいている金正恩は、叔父の張成沢一族を処刑し、兄の金正男も暗殺している。その他の粛正も数知れない独裁者であることを忘れてはならない。世界のメディアは、金正恩の微笑宣伝外交の拡声器になっている。テレビの劇場型政治がここでも展開されている。
テレビ朝日の上司の対応も問題だが、このセクハラ「被害者」に記者としての矜持はないのか。自局を使わずに週刊誌に匿名でネタを売る。それに、次官と2人きりで食事など論外だ。アメリカの女性記者のように、堂々とカミングアウトして告発したほうが世論に訴える。それが「戦う記者」の姿だ。
西部邁さんに対する自殺幇助、周到に準備されたものという。若い頃から他人に迷惑をかけるのを嫌った男だったのに、結果的に2人の人間の逮捕となってしまった。彼の美学は理解しても、何ともやりきれない気がする。もし自分が依頼されたら 、友としてどう対応しただろうか。
畏友の西部邁さんの自殺を助けたとして、2人が逮捕された。自殺幇助罪は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮(刑法202条)。西部さんに頼まれたのだと思うが、その承諾・同意が違法性阻却事由とはならない。経済思想は専門だが、法律は彼の専門外。天国で「しまった」と苦笑しているだろう。
舞鶴市で市長が土俵上倒れ、女性が心臓マッサージ。土俵から降りろとの場内アナウンス。女人禁制は、この男女平等の時代にもう止めたらどうか。英米で男だけのクラブはあるが、私的なもの。伝統は分かるが、公益法人ならば、こういう改革は必要だ。外国人力士がいても国技なら、女性排除はないだろう。
加山雄三さんの船「光進丸」が炎上。残念な気持ちで一杯だと思う。事業に失敗した加山さんの許を「皆去って行った。しかし、船の仲間だけは違った。皆集まってくれた。船で前に進むことができた」、この加山さんの言葉の意味がよく分かる。80歳でもお元気な加山さん、再び前へ進んで下さい。
俳優の坂口憲二さんが難病の「特発性大腿骨頭壊死症」にかかり、治療に専念するため活動休止という。一日も早いご回復をお祈りしたい。具体的な症状は分からないが、私のように人工関節置換手術を受けるのも一つの解決策だと思う。その場合、激しい運動ができなくなるが、日常生活には支障が無い。